今回は子どものおねしょ・夜尿症についての記事です。
トイレトレーニングが終わり、オムツが取れた時などにおねしょをする子はたくさんいますよね!
特に5・6・7歳頃になると保育園や幼稚園のお友達などとお子さまを比べて
「うちの子はまだおねしょをしてしまう」
と焦るパパさんママさんが多くいらっしゃいます。
そこで今回はおねしょの原因や対処法をご紹介しながらお悩みを解消していきます!
目次
おねしょと向き合う時に大切なこと
おねしょと向き合う時に大切なことを説明していきます。
おねしょは、おねしょをする側のお子さんもされる側のパパさんママさんも気持ち的にとても大変ですよね!
おねしょや夜尿症は子どもの自尊心を低下させ、自信をなくしてしまったり中には友達との関係にも関わってくる場合もあります。
根性論でおねしょが治るわけでもありませんし、もちろんパパさんママさんのしつけが原因で起こることでもありません。
そして、大人にも色々な人がいるように子どもにも個人差があるので比べる必要もありません。
大切なことは「比べないこと・怒らないこと」です。
これを踏まえた上で、原因や対処法を知っていきましょう。
おねしょ・夜尿症とは?2つの違いを解説
まずは聞きなれたおねしょと、同じような言葉である夜尿症について説明していきます。
一般的に夜寝ている間の尿もれをおねしょという認識だという方が多いと思います。
これをもう少し細かく分けると、
5歳未満の子どもの尿もれを「おねしょ」といい
5歳以降で 月1回以上の尿もれが3か月以上続く場合は「夜尿症」と言われます。
年齢(また回数)によっておねしょの呼び方が変わるということですね!
夜尿症のこどもの数は意外と多くいて、アレルギー疾患に次いで2番目に多い小児の慢性疾患といわれています。
日本の小・中学生(5〜15歳 )の約80万人に夜尿症があると考えられています。
保育士ふーみん
子どもがおねしょをするのは自分のせいだと、パパさんママさんご自身をどうか責めないでくださいね!
大切なことは、「怒らない、比べない」こと。
おねしょをした子どもを怒ったり、周りの子や兄弟と比べたりしなくても大丈夫です!
約束が守れた時やおねしょがなかった日はわかりやすくほめてあげましょう!
出典:人口推計2017年10月時点(総務省統計局)より5~9歳の人口5,251,000人×11%10)、
(10~12歳の人口3,204,000人×4%10)、13~15歳の人口3,387,000人×3%11)で算出
おねしょ・夜尿症の原因は3つ!?
おねしょと夜尿症の原因について説明していきます。
おねしょと夜尿症の原因はいくつかの理由が考えられていますが、未だ科学的に完全に解明されているわけではありません。
今の時点で考えられている原因は以下の3つです。
- 夜間の尿量と膀胱容量のバランス
- ストレス
- 便秘
1つずつ説明していきます!
夜間の尿量と膀胱容量のバランスが整っていない
おねしょや夜尿症の原因として多いことは、夜間の尿量と膀胱容量のバランスが整っていないということを詳しく説明していきます!
子どもはまだ身体の仕組みが出来上がっていません。
それは「膀胱」も含まれます。
とりわけ寝ている間に作られる尿の量が多かったり、膀胱がまだ小さくて尿を貯めておけない(または尿量が多くて膀胱が小さく溢れてしまう)ということもあります。
夜尿症やおねしょの場合、膀胱が尿であふれそうになっても起きられない(溢れそうになっても気づかない)ため、寝ている間に尿もれをしてしまうのです。
おねしょの場合は身体の成長とともに自然になくなってくるので心配はいりません。
ストレスが原因
おもらしや尿もれの原因としてストレスも挙げられるということを説明していきます。
精神的なストレスもおもらしや尿もれの原因としてよくいわれますが、小さいときから続いている場合ではストレスが原因とはあまり言えません。
例えば、一度夜尿症が無くなってから半年以上経ってまた夜尿症が始まる場合には、生活環境の変化や何らかのストレスが引き金になっている場合があります。
便秘
便秘が原因の1つであるということについて説明していきます。
最近ではよく聞きなれる「便秘」ですが、大人だけではなく子どもも便秘になることがあります。
便秘によって便が腸に大量にある状態では膀胱などを圧迫することあり膀胱が圧迫され、尿もれしてしまうということで夜尿の原因となっている可能性があります。
保育士ふーみん
しかし今の時点でそういった原因遺伝子は見つかっていないので心配しすぎなくて大丈夫ですよ!
出典:Longstreth GF, et al.: Gastroenterology. 130(5): 1480-1491, 2006.
具体的な対処方法を紹介
一般的におねしょは成長とともに自然に治癒しますが、夜尿症について身体の発達を待つ以外の具体的な対処方法をご紹介します。
方法としては以下の3つです!
- 水の取り方に気をつける
- 生活習慣を改善する
- お医者さんに行き治療する
詳しく説明していきます。
水分の摂り方に気を付ける
日中にはいつも通り水分をしっかり摂るようにしましょう。
気をつけるべきイミングは夕食後です!
夕食後はコップ1杯程度までにしましょう。
寝ている間の尿量が多い場合、出来るだけコントロールできるように夕食後はコップ1杯程度までを目安にすると良いでしょう!
生活習慣の改善
夜尿症の場合、早寝早起きをして規則正しい生活をすることがとても大切です。
朝食と昼食はしっかり摂り夕食後から寝るまでの時間を2時間程度あけるようにしましょう。
夕食後から寝るまでの時間が短いとおねしょをしやすくなります。
また、生活習慣の改善では以下のことに気をつけましょう!
- 塩分を控える
- 寝る前にトイレに行く
- 寝ているときの寒さ(冷え)から守る
- 寝ている時に無理に起こさない
生活習慣の改善はおうちの方の心がけが重要
生活習慣の改善の際に重要なことは.お子さんを支える人がお子さんのそのままの姿を受け入れて長い間の習慣を変えることが容易ではないことを理解すること、そしてあせらず辛抱強く行うことに気をつけようとする心がけも重要となります。
お子さまがプレッシャーを感じたり、上手くいかずおもらしをしてしまうといった落ち込む経験を積み重ねてしまうととてもストレスとなり、かえって悪化させてしまう場合もあります。
肯定できる環境をできるだけ作ってみましょう。
肯定できる環境というのは、
「例えば寝る前にトイレに行けたら褒める」
「寝る前によくお水を飲む子にはいつもより小さいコップを用意し、コップいっぱいに水が入っていると見えるように工夫する」
などなどが考えられます。
正解はありませんので、出来るだけパパさんママさん、そしてお子さまがリラックスできる方法を試してみてください!
保育士ふーみん
ぜひ記録をつけてみましょう!
後に医療機関に行く機会ができた時にお子さんの様子を詳しく伝える事にもつながります。
お医者さんに行き治療する
お医者さんに行き治療するということについて説明していきます。
一般的に夜尿症は成長とともに自然に治ると言われていますが、1週間で夜尿が3回以上ある場合は、3回未満と比べて自然に治りにくいと言われています。
治療後、半年までに約80%の子どもで症状が軽快し、治療後2年で治癒した子どもは75%以上と報告されています。
早めに治療することで治る確率が高くなります。
ぜひ気になる場合は医療機関で見てもらいましょう。
しかし、とてもお医者さんに行くことはハードルが高いと思うのでぜひ以下の表から年齢と状態を確認して対応方法を考える参考にしてみてくださいね!
おねしょに加えて うんちを漏らす |
おねしょだけ 毎日する |
おねしょだけ 週に何回かする |
|
5〜6歳 (小学校就学前) |
医療機関受診 | 生活習慣の改善 | 生活習慣の改善 |
7〜8歳 | 医療機関受診 | 医療機関受診 | 生活習慣の改善 |
9歳以上 | 医療機関受診 | 医療機関受診 | 医療機関受診 |
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は特に5・6・7歳の子どもとパパさんママさんの悩みのタネとなるおねしょ・夜尿症について説明しました。
お子さんも自分でコントロールできないことでパパさんママさんもご自分のことを責めてしまう傾向のあるおねしょと夜尿症とのお関わり方です。
なかなか簡単にコントロールできるものではないということを頭のすみに置きつつ、出来るだけお子さまの変化の過程を見守りながら関わっていけるといいなと思っています。
お力添えできますと幸いです!