子どもが健やかに育つために、栄養バランスの整った食事を作りたいですよね。
でも「具体的にどんな食事を作ればいいんだろう?」と疑問に思われる方もいると思います。
今回は、食事のバランスとは何かをわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
具体的に「どのぐらい」「どんな」食事をとればいいかが分かる”ガイド”もご紹介します。ガイドを使えば、栄養バランスの整った献立を作りやすくなります。
「子どもが遊びにこれるカフェを作りたい」と考えている犬のぽちと、食に詳しいしろくま先生といっしょに勉強していきましょう。
目次
栄養バランスのよい食事がなぜ必要なの?
ぽち
野菜ソムリエ もも
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栄養素の役割とは?
くま先生がいっていたように栄養素は体を健康に保ってくれますが、具体的には5つの役割があります。
- 体をつくる材料となる
- エネルギーを供給する
- 体の機能を調整する
- 栄養素の運搬を行う
- 老廃物を排出する
わかりやすく「車」に例えて考えてみましょう。
車は「ボディ」や「ガソリン」など様々な要素が組み合わさって、走ることができますよね。
ボディ、ガソリン、潤滑油、エンジン、冷却水の5つのうち、どれが欠けても、車は正常に動かなくなってしまいます。
同じように、栄養バランスがよくないと、人間の体も良い状態に保てなくなってしまうのです。
では、栄養素の役割を詳しく見てみましょう。
- 「体をつくる材料となる」栄養素
筋肉や骨、内臓など体の構成成分、ホルモンや酵素などの代謝に関わる物質等の材料となります。 - 「エネルギーを供給する」栄養素
全身の細胞が働くためのエネルギーを供給します。 - 「体の機能を調整する」栄養素
体の機能を円滑にしたり、維持や調整を行います。(皮膚や粘膜が正常が働くようにしたり、血液が固まることを助けたりします) - 「栄養素の運搬や老廃物の排出をする」栄養素
体の中の栄養素を適切な場所に運搬し、老廃物の排出を行います。
それぞれの栄養素をバランスよくとることで、健康な体を保つことができるのです。
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体の機能を保つための必須の7種の栄養素のことを「7大栄養素」といいます。
具体的には、炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル・水分・食物繊維です。
7大栄養素には、3大栄養素・5大栄養素が含まれていて、それぞれの役割ごとにわけると覚えやすくなります。
- 3大栄養素は主に、体をつくる材料・エネルギーの源となる栄養素です。
- 5大栄養素は、体の機能を調整するビタミンとミネラルを加えたものです。
ビタミンとミネラルは、3大栄養素の代謝を助けます。 - 7大栄養素は、水分と食物繊維を加えたものです。
水分と食物繊維は、5大栄養素の運搬、排出をおこないます。
図でまとめると、以下のようになります。
各栄養素だけでは体の中でうまく働くことができません。
それぞれの栄養素が関わり合って、適切にそれぞれの役割を果たすことができるようになります。
“エネルギー”と”栄養”のバランスが大切!
食事をとるときは、エネルギーと栄養の2つのバランスを考えることが大切です。
エネルギーのバランスとは、PFCバランス(別名エネルギー産生栄養素バランス)のことです。
・P=たんぱく質:13~20%
・F=脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下)
・C=炭水化物:50~65%
たんぱく質:脂質:炭水化物=15:25:60と覚えておきましょう。
“栄養のバランス”とは、7大栄養素それぞれを適切にとることです。
栄養不足または栄養過剰にならないよう、気をつけて献立を考えることが必要になります。
十分なカロリーを摂取していても、実は栄養不足に陥っている人は少なくありません。
栄養素を車に例えると?
栄養素が大切といっても、タンパク質やビタミンなどがどのように体を作るのか、イメージしづらいですよね。
ここで、タンパク質やビタミンのような具体的な栄養素を、もう一度車に例えてみましょう。
上の車の図の「ガソリン・ボディ・冷却水・潤滑油・エンジン」を栄養素で例えると、以下のようになります。
- タンパク質・脂質・ミネラル
→ボディ「体をつくる材料」 - 炭水化物・脂質
→ ガソリン「エネルギーの供給」 - ビタミン・ミネラル
→潤滑油「体の機能の調整」
- 食物繊維
→エンジン「老廃物の排出」 - 水
→冷却水「栄養素の運搬、老廃物の排出」
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何をどのぐらい食べたらいいの?
栄養素のバランスが大切と分かっても、なかなかバランスの良い献立を考えることは難しいですよね。
そんな時は農林水産省の公式ページにある、「食事バランスガイド」を活用してみると、バランスの良い献立を考えやすくなります!
食事バランスガイドとは?
一日に「何を」「どのぐらい」食べるのかをわかりやすく図にしたものが食事バランスガイドです。
ご飯やパンなどの「主食」、野菜や海藻などをつかった「副菜」、肉や魚・大豆をつかった「主菜」、「牛乳・乳製品」、「果物」の5つを、コマの形になるように食べると、バランスのとれた食事になります。
コマの上の方の食品は毎食、コマの下の方の食品は一日2食程度を目安に食べてください。
イメージがつかない方は、昔ながらの日本の食事スタイルである「一汁二菜」を心がけるといいですね。
チェックシートで確認してみよう
チェックシートを使うのもおすすめです!
いつも食べている食事を見直すときなどにぜひ活用してみてください。
STEP1.自分にとって1日の適切な食事の量を知る
性別・年齢によって適切な食事量は違います。
STEP2.グラフに記入し、適切な量を食べられているかチェックする
食べたものをグラフの左側に記入しましょう。
そして、食べたものそれぞれの数字をグループごとに、グラフの右側に書き込んでみてください。
食べたものの数え方の目安はこちらを参考にしてください。
まとめ
ぽち 野菜ソムリエ もも ぽち 野菜ソムリエ もも
参考 「食事バランスガイド」教材農林水産省公式ホームページ