0〜1歳の子どもの発達の目安【食事・睡眠について解説】

今回の記事は0歳から1歳の子どもの発達の目安について解説します。

お子さんが生まれたということは、育児をするパパさんママさんとしても1年生ですね!
出産を乗り越えて一安心したと思ったら、育児でも様々な悩みが出てくるかと思います。
「子どもの成長の早さが早いのか遅いのかわからなくて心配」
「病院での健診だけではよくわからないし、相談できる人もいない」
そんな悩みはありませんか?

今回はそんな、病院に行って聞くまででもないけどパパさんママさんが気になる発達の目安について詳しく解説していきます。

発達の目安を知る前に

発達の目安を知る前に大切なことは、子どもの発達にも個人差があるということを頭に置きながら
「だいたいこの時期くらいかな?」
とだいたいで捉えるということです。

神経質になりすぎず、

  • 大体できていたらOK
  • 時期的にこのくらいかな

と考えつつお子さまの発達を見ていきましょう!
大人に様々な人がいる様に、子どもも1人ひとり異なる資質や特性、個性があり、
パパさんママさんの子どもの頃ともまったく違うなんてことも当たり前にあります。
また、子どもの成長には同じ年でも月齢によっても個人差があります。

保育士:ふーみん

今回は子どもの発達の過程やその順序において、共通して見られる特徴(研究結果のあるもの)について解説していきます!!

生後0ヶ月 赤ちゃんの睡眠と食事

まず、生後0ヶ月から1ヶ月の子どもの発達の目安を、食事編と睡眠編に分けて解説していきます!

睡眠の発達はどうなっているの?

生後0ヶ月の赤ちゃん、基本的に寝て、おっぱいを飲み、おしっこをして、うんちをする、この繰り返しです。
まだまだ昼と夜の区別がまだついていません。
まとまって寝ることも少なく、少し寝たらまた起きて時間が経つと眠っているということが多くあります。
お腹が空いたりオムツが濡れて不快に感じると目覚めて泣いてしまいますが、安心できる人に対応されると再び眠りにつきます。

保育士:ふーみん

1日中眠っている赤ちゃんですが、実は眠りながらもいろんなことをを吸収しているのですよ〜!
そのため、時間だけではなく眠りの質もとても重要です。
室温を、夏は26〜28度、冬は23〜25度に、湿度は60%くらいに保ちましょう!

食事の様子はどう変化するの?

生後0ヶ月、生まれたばかりの時期なので、おっぱいを吸うのも哺乳瓶を吸うのもまだ上手にできないかもしれません。
頑張りすぎて途中で眠ってしまうこともあります。
ママさんもまだ母乳の出が安定しないということもありますので、時間の間隔は特に気にせず母乳(またはミルク)中心の食事で赤ちゃんが飲みたがっている時にあげる様にしてみましょう!

保育士:ふーみん

母乳がはじめての赤ちゃんには、まだうまくおっぱいを吸えなくて口に小さな「飲みだこ」ができてしまうこともあります。
「こんな可愛いお口に・・・!」と心配になってしまうかと思いますが、うまく吸える様になると消えるのであまり心配はいりません!

昼夜逆転!?そんな時は生活習慣を身につける働きかけをしよう!

0ヶ月の赤ちゃんは4〜5ヶ月頃になるまで昼夜逆転しています。
パパさんママさんは夜に寝る生活習慣なので、寝不足でしんどく、心身共に疲れてしまう時期でもありますよね。
赤ちゃんが夜に眠れる様にすることはすぐには難しいです。
そんな時は「生活リズム」(明るくなると活動が始まり、夜はしっかり眠ること)が早くつくような働きかけをしてみましょう!
生活リズムを身につけるには朝と夜の違いを分かりやすく五感で感じ取れる様に働きかけることが必要です。
方法としては以下の2つがオススメです!

生活習慣を身につける為
朝になったらすること
部屋を明るくして朝だと感覚で分かりやすくする
抱っこをしたり生活音を聞かせて「動くとき」だとわかる様に刺激を与える
生活習慣を身につける為
夜になったらすること
室内を暗くする
夜遅くに沐浴(赤ちゃんの入浴)をしない

生後1ヶ月・2ヶ月 赤ちゃんの睡眠と食事

1ヶ月の赤ちゃん

睡眠

1ヶ月の赤ちゃんは昼間に起きている時間が少しずつ長くなっていきます。
しかし、まだ昼と夜の区別はついていないことも多いです。
眠くなるとグズグズ泣いてしまうことが続くのもこの時期の特徴ですね。
グズグズしてしまう時には環境を変えてみる(移動してみる)と赤ちゃんもパパさんママさんも気分転換しながら付き合っていきましょう!

食事

口で吸う力がだんだん強くなっていき、1回の飲む量が増えていきます。
とはいえ、母乳やミルクは欲しがる時にあげる様にしましょう。

2ヶ月の赤ちゃん

睡眠

生後2ヶ月を過ぎる頃になると、少しずつまとまった時間の長さで眠れる様になっていきます。
2ヶ月になったら赤ちゃんに合わせる生活から徐々に意識的に生活リズムを整えられる様に変化させていきましょう!

保育士:ふーみん

日中にやること、夜にやることをルーティーンにすると赤ちゃんも生活リズムを肌で感じられる様になっていきますよ!

食事

授乳間隔が空いてきて3〜4時間ごとの授乳になってきます。
「時間が空いてるのに欲しがらない」
ということで、栄養の心配をしてしまうパパさんママさんもいますよね。
しかし、1回でしっかり飲めていれば特に心配はいりません。

食事について気になる時にはうんちをチェックしてみましょう!
赤ちゃんのうんちは不調のサインが隠れています。
多くの赤ちゃんのうんちは、肝臓で作られる液+母乳のカスが混ざり合っているので黄色です。
白色、黒色、赤色のウンチの場合、身体の中で不調が起こっていることが考えられます。
そんな時はうんちのついたオムツを持って小児科へ相談に行きましょう。

生後3ヶ月 赤ちゃんの睡眠と食事

睡眠の発達はどうなっているの?

生後3ヶ月の赤ちゃんは首が座ってくることが多いです!
昼寝を朝・昼・夕と3回することに加えて、夜にまとまって眠れるようになっていきます。
起きてる時間が安定してくるので、外出の機会を作ってみることもお勧めします!

夜になかなか泣き止まない!そんな時は、

  • 絵本を読み聞かせる
  • 背中をトントンする
  • ゆったりとした音楽を流す
これらのことを行ってみてください。
赤ちゃんが眠りにつきやすい環境づくりにもなりますよ!

食事の様子はどう変化するの?

生後3ヶ月くらいになると、授乳のリズムが整ってきます。
授乳はおおよそ3時間毎くらいで1日5、6回の回数になります。
生後4ヵ月に近づいてくると、授乳も4時間以上の間隔になり、夜の授乳もしなくてよくなることが多くなります。
大脳の発達で満腹感を感じやすくなり、飲む量が減る子も中にはいます。

保育士:ふーみん

離乳食を食べ終えた後は、母乳やミルクを欲しがるだけ与えて大丈夫です。

1日1回の離乳食に慣れてきたら、食事の回数や食材の種類などを少しずつ増やしていきましょうね!

生後4ヶ月・5ヶ月 赤ちゃんの睡眠と食事

4ヶ月の赤ちゃん

睡眠

4ヶ月の子どもは昼夜のリズムが確立して、夜間の睡眠時間が安定し次第に長くなります。
また、首も座ってくるのでまとまって寝られる様になり、上体を起こせる様にもなります。

食事

遊び飲みをする様になります。

遊び飲みでは
  • 笑ってばかりでなかなか飲まない
  • 哺乳瓶の乳首を押し戻す
  • 授乳中にすぐ口を離す
などの行動をします。
授乳に集中できる様に静かな場所で視界に気をとられるものがない様にしてみると良いでしょう!

5ヶ月の赤ちゃん

睡眠

5ヶ月目にして早い子だと寝返りができる様になっていきます
もちろんまだできなくても心配はいりません!

眠くなると特定の身の回りにいる人を求める様にもなっていきます。
自分を育ててくれている人とそうではない人を区別できる様になってくる時期に突入しているということでもあります。
パパさんママさんなどを見つけると安心して眠りにつきます。

保育士:ふーみん

実は人見知りってとても大事な人間の発達です!
身の回りの人を見分けられるようになるということは、知らない人についていかなくなるということ。
子ども自身の安全を自分で守ることにもつながりますよね!
まだまだ眠っている時間も長いですね。
パパさんママさんも夜泣きで体力を使う時期だと思います。
時にはベビーシッターさんなどに頼んでパパさんママさんの休憩時間を取ることも、育児の一環です!
ぜひ気が向いたら周りのサービスを使ってみることをオススメします!

食事

この時期はまだミルクや母乳での食事です。
5ヶ月になると、歯が生えてきます。
とっても小さな可愛い歯です。
赤ちゃんは生えてくる時にムズムズする様で、おもちゃを「ガジガジ」とよく噛み歯茎を丈夫にしているのだそうです。
そして、大人が食べている姿をみると、面白いことにもぐもぐと口を動かすようになります。
これは離乳食を始める準備です!
舌の突き出し反射が消えると離乳食を始めるタイミングになります。

保育士:ふーみん

舌の突き出し反射とは、母乳を飲むときに舌先端部が上下顎前方部顎堤によりしっかりと固定されることでされる、舌の突き出し運動(生まれながらに持っている反射)のこと。
食べ物を噛むには不必要になる為、この反射がなくなる頃が理想の離乳食開始時期となります!
ぜひ授乳の時に見てみてくださいね!
参考 発達期口腔機能障害の臨床所見・メカニズム機能障害(摂食・嚥下、言語、顎機能)の基礎と臨床

生後6ヶ月・7ヶ月 赤ちゃんの睡眠と食事

6ヶ月の赤ちゃん

睡眠

睡眠については5ヶ月目の赤ちゃんとあまり変化はありません。
この時期にパパさんママさんが気にされることの多い事柄としては、布団に髪の毛が絡まり髪が薄くなってしまうことです。
髪の毛はお起きている時間が長くなってくると自然に増えていくので必要な対処は特にいりません。
ちょっと心配になってしまうかもしれませんが見守っていきましょう!

食事

離乳食を初めて1ヶ月経ち、離乳食が慣れてくたら2回食(1日2回の食事)にしていきます。
2回目の食事は前の食事から3・4時間の間隔をあけます。
夜19時までに終わる様に食事を始めるタイミングを考えましょう。
2回食までまだ進まなくても心配はいりませんが、身体の成長とともに母乳やミルクだけでは鉄分などの栄養不足になってしまうので、離乳食は開始しましょう!

7ヶ月の赤ちゃん

睡眠

まだまだ夜泣きが続く赤ちゃんが多くいます!
ママさんパパさん、また他に頼める人と協力してパパさんママさん自身のお身体を休める時間を取れる様に周囲の人に頼んでみることをお勧めします。
パパさんママさん自身がしんどくならず、健康でいること、そして気持ちに余裕が出ることは子どもにとっても必要なことですね!

食事

この頃になると、離乳食を飲み込める様になったら次の段階に進みましょう。
飲み込める様になったら、赤ちゃんのお口で離乳食をすりつぶせる様に豆腐ぐらいの硬さに調整していきます。
赤ちゃんも自然とお口をもぐもぐしてすり潰す様な動きをする様になっていきます。
また、アレルギー反応が出ないか確認しながら慎重に食べさせる様にしましょう!

保育士:ふーみん

アレルギーは病院での検査によっても知ることができます。
赤ちゃんのためにも、検査を行うようにしましょう。
お食事の際は、まだ食後のミルクを欲しがることも多いですよね!
飲みたいだけ飲ませてあげて大丈夫ですよ!

生後8ヶ月・9ヶ月 赤ちゃんの睡眠と食事

8ヶ月の赤ちゃん

睡眠

7ヶ月の赤ちゃんとあまり変わりはありません。
生活リズムがつく様に継続して起きる時間と寝る時間の区別がつく様にしていきましょう!

食事

1食の離乳食では子ども用お茶碗を1杯ほど食べられる様目安を置いてみましょう。
少食であってもその子なりに食べた結果、体重が増えていれば問題ありません。
この時期の体重は成長が特に現れてきます。
もし体重が減っていたら、検診の時などにお医者さんに相談してみましょう!

9ヶ月の赤ちゃん

睡眠

この時期はまだ一人で寝ることは難しいです。
まだ添い寝が必要ですね!
この頃しかできないふれあいでもあるので、楽しみつつ添い寝をしていくと良いかのしれません。

食事

離乳食は1日3回に増やしていきましょう。
3回となるとパパさんママさんと同じ回数になりますよね。
そんな時は生活リズムをつけていける様に、同じ時間に食べてリズムをつけていくことをお勧めします。
離乳食がしっかりと食べられる様になったら、授乳の量や回数を少しずつ減らしていきましょう。
手掴み食べの練習を始めてみても良いかもしれません。

手掴み食べは、目で見たものを手でつかみ、かたさや感触、温度などを感じ、食材ごとの自分のひと口の量、噛む力の加減などを身につけていく大事な発達の過程です。
始めは指でつまむので食品を1cm角のサイコロ型にしましょう。
つまめる様になったら、握る練習です。
1cm角くらいの太さ、長さ5cmくらいのスティック状に切って食事の際に置いてみましょう!

生後10ヶ月・11ヶ月 赤ちゃんの睡眠と食事

10ヶ月の赤ちゃん

睡眠

生後10ヶ月から12ヶ月の子どもは目覚めた時にいつもお家にいるパパさんママさんなどを求めて見つけ、さらに自分の眠る場所を認識して安心して眠りにつきます。

保育士:ふーみん

段々とまとまって眠れるようになってくるかと思います。
生活リズムが確立できるよう快適に眠れる環境作りを続けていきましょう

食事

生後10ヶ月の子どもは、食べさせてもらう受け身の状態から、自分から食べようと手を伸ばしたり声を出して
「パパママ!自分の手で食べたいよー!」
と訴えるように教えてくれる様になっていきます。

その反面、自分で食べたい思いがありながらも、まだまだ上手に一人では食べられないもどかしさでイライラする場面が増えることも出てきます。

時間がかかりこぼしてしまうので、後始末も大変になっていきますよね。
可愛さに平行して大変なことも増えていきますが、じっくりと成長を見守る事も大切です。

保育士:ふーみん

少しずつ子ども自身の「好き」「嫌い」が出てくるようになってきます。
嬉しい反面、パパさんママさんとしては大変な思いもたくさんしますよね。
栄養バランスも大事ですが、ママさんパパさんがストレスフリーであることも大事です!
ある程度食べられたら⭕️だと考え、1回の食事というよりは1日を通してバランスよく食べられることを目指しましょう!

11ヶ月の赤ちゃん

睡眠

多くの子どもは昼寝が1日1回となります。
昼寝が1回ということで、夜寝ると朝まで起きずに眠り続ける事ができるようになっていくのです。
このお昼寝では、夕方までと長い時間寝すぎてしまうと夜寝られなくなってしまうので注意が必要です。

食事

遊び食べをしたり、1つの食べものを好んで食べ他のものに目をくれないような時期です。
食べ物をしっかりと赤ちゃん自身ががすり潰して食べているのか確認しましょう!
赤ちゃんはまだ歯ではなく、歯茎や舌で食べ物をすりつぶしているので、硬いものは飲み込んでしまう事が多くあります。
大きさには注意しましょう!

1歳 赤ちゃんの睡眠と食事

睡眠

この頃は11ヶ月の頃とそんなに変化はありません。
1日の睡眠時間は14時間ほどが目安です。
お昼寝は3時間ほどと考えると良いでしょう!

食事

離乳食が完了食になっていきます(1歳〜1歳6ヶ月の間が離乳食の完了期です)。
1度に十分な量を食べる事が難しいので、おやつを食べる事で栄養を補いましょう。
また手づかみ食べができるようにして、食べたいと思う意欲を育てていきましょう!

発達1
生後1ヶ月
短い時間寝て起きての繰り返し
発達2
生後2ヶ月
少しずつもとまって寝られるようになる
発達3
生後3ヶ月
昼寝を朝・昼・夕と3回することに加えて、夜にまとまって眠れるようになる
発達4
生後4ヶ月
夜間の睡眠時間が安定し次第に長く
発達5
生後5ヶ月
パパさんママさんを見つけると安心して寝る
発達6
生後6ヶ月
寝返りできるようになる
発達7
生後7ヶ月
まだまだ夜泣きが続く
発達8
生後8ヶ月
夜泣きが続く
発達9
生後9ヶ月
添い寝がまだ必要な時期
発達10
生後10ヶ月
自分の眠る場所を認識して安心して眠りに着く
発達11
生後11ヶ月
昼寝が1日1回(午後)だけになる
発達12
1歳
1日の睡眠時間は14時間ほど、お昼寝は3時間ほどにする
発達1
生後1ヶ月
授乳
発達2
生後2ヶ月
授乳
発達3
生後3ヶ月
授乳 
発達4
生後4ヶ月
授乳 
発達5
生後5ヶ月
離乳食スタート
発達6
生後6ヶ月
離乳食スタート
発達7
生後7ヶ月
【モグモグ期】2回:水分多めベタベタ状の離乳食を食べる
発達8
生後8ヶ月
【モグモグ期】7ヶ月と同じで主食+タンパク質のおかず+野菜で子ども茶碗半分の離乳食を食べる
発達9
生後9ヶ月
【カミカミ期】主食+タンパク質のおかず+野菜で子ども茶碗1杯分の離乳食を食べる
発達10
生後10ヶ月
【カミカミ期】豆腐くらいの硬さのものをすりつぶせるようになる 
発達11
生後11ヶ月
【カミカミ期】9・10ヶ月と同じ
発達12
1歳
【パクパク期】フォークで潰せる硬さのものが食べられる、手づかみ食べをする

まとめ

0歳から1歳までは、何もできない状態からあっという間に少しずつできることが増えてくるということを解説してきました。

出産を終えてパパさんママさんどちらも息をつくことなく、子育てに突入するので戸惑うことも多いかと思います。
発達も目安であって、子どもによって全然違うなんてことも多くあります。
子育てにおいても全てを完璧にこなすことは難しいので、最低限子どもが不快だと感じること(お腹が空いたなど)を取り除くような気持ちでいることがとっても大切です!

「これができたから、今度はこれに挑戦してみよう!」
と考えるような目安になれば幸いです。