今回の記事は、発達にあった子どものしつけについての記事です。
しつけは、お子さま自身を守る為にもおうちの方が一生懸命伝えるものですが
「何回伝えても出来るようにならないからイライラしてしまう・・・」
「いまいちどこからを善い、悪いと伝えたら良いのかな?」
「どう叱ったらいいのか、どう伝えたらいいのかわからない」
と悩む方も多いのではないでしょうか。
そんなしつけについて、現役保育士が伝え方を提案していきます!
目次
しつけで目指してるところってどこだっけ?
初めに、しつけって何だろうというところから解説していきます。
しつけは、百科事典マイペディアによると
「社会生活に適応するために望ましい生活習慣を身につけさせること」
とされています。
出典:https://kotobank.jp/word/%E3%81%97%E3%81%A4%E3%81%91-74010
一般的に思い浮かべるのは食事や清潔・服の着脱や礼儀作法ですし、百科事典をみると望ましい生活習慣を身につけさせることという部分に目を引かれてしまいますよね。
しかし、よく噛み砕いてみると
「(社会生活に適応するために)子ども自身が環境に合うように行動や考え方を変えられるようになること」それを手助けするこそしつけの本質のようです。
何度言ったらわかるの?は「理想の人物像」があるから
「こうしてほしい」ということがあった時に何度言っても子どもに変化がないと、イライラすることがあるかと思います。
保育士ふーみん
しかし変わらない、耳を向けてくれない姿をみると
「何度言ったらわかるの?」と誰しもイライラしますよね!
「この子なら頑張れば出来るはず!」
という期待を持ったり
「この前できたのにできなくなったのは私のせい?」
と考えてしまうのは誰もが経験するごく自然なことです。
「自分の子どもは〇〇が出来る人にさせなければ」
を理想像を目指すと
「〇〇になれない辛さ」と向き合うことになってしまいます。
そんな時な
「今伝えているのは何の為だっけ・・・?」
と振り返ってみることがオススメです。
物事を完璧に出来るようになるというよりは、日常を快適に過ごせるようになる為と原点に帰ってみましょう!
できなくなることも、サボることを覚えることも立派な育ちで
「子ども自身が環境に合うように行動や考え方を変えられるようになること」ですよね!
しつけの原点に立ち返ろう
イライラすることを「悪い」と思わなくていい
育児や保育の中で、イライラする原因って何だろうと保育をしながら考えることが多くあります。
原因は、もしかしたら自分が勝手にその人を想像の中で作り上げたり、自分の当たり前で勝手に期待しているからかもしれません。
無意識に何かしらの期待をしていて、想定している事と違うことが起きるって結構なストレスだと思います。
想定外のことが起きたことが気に食わないことってありますよね!
大人になると、経験から予想して、先回りして物事に取り組むからこと仕事でもリスクを減らせますし必要なことなのです。
しかし、育児ではちょこっとやっかいになるのですよね。
どうすればいい?
「怒らない人を目指す」「イライラする感情を我慢する」ことはただ辛いので、続けるのも難しいと思うんです。
そんな時は、
- おうちの方自身も「そういうこともある」と許す
- お子さまにはフォローをする
そうすれば無理のない解決策になるのではないでしょうか。
自分とお子さまにプラスαのコミュニケーションをとろう
しつけを始めるのは何歳から?
0才から愛情をもって見守ることがしつけの第一歩です。
しつけは年齢によって理解力、語彙力が変わってくるので、伝わりやすい言葉選びが必要になります。
年齢によって伝え方を変えていきましょう。
また、大人でも苦手なことがあるように子どもたちも一人一人に得意なことと苦手なことがありますよね!
「1回で出来るようになる」
とは考えずに
「しつけは繰り返し行うもの」
と頭の片隅に置いておくと気持ち的にもすんなりと進めていけるのでオススメです。
お子さまと、出来るようになる瞬間と一度戻ってみる瞬間を行ったり来たりしながらその都度向き合えるといいかもしれません。
保育士ふーみん
この「※愛着形成」による信頼関係がないと聞こうと思う気持ちにはなれません。
スキンシップとコミュニケーションをたくさんとって 親子の絆を深めながら社会のルールを少しずつ学べる様にしていきましょう!
育てられている人から守られているという安心感は人との関係のを作る基礎となっていきます。
0歳から繰り返し行おう
年齢にあった伝え方をしよう
「年齢にあった伝え方って具体的にはどうすればいいの?」
と思う方の為に具体的な変え方をご紹介します。
伝え方のポイントは5つです。
- 伝えることを簡単にしよう
- 出来るだけ具体的にしよう
- 伝えたいことを見える化しよう
- 覚え方に合わせた伝え方をしよう
- 自信をつけられるよう伝えよう
- 子どもを恐怖でコントロールしない
下で詳しく説明していきます。
伝えることを簡単にする
伝えたいことはできるだけ簡潔にするということについて説明していきます。
子どもは記憶の機能がまだ完全ではありません。
そのために、大きな音や動きのあるものに注意が逸れたりすると言われたこともすぐに忘れてしまいます。
言われたことに納得しても、時間が経つと言われたことを忘れて繰り返してしまうこともあります。
伝えたいことは出来るだけ簡潔に伝えるようにしましょう。
保育士ふーみん
例えば 「(危ない)から(歩いて)」と情報を2つ入れると混乱してしまうので
「歩きましょう」と言うと伝わりやすいです!
出来るだけ具体的に伝える
子どもは伝えたいことを抽象的に伝えても、年齢が低いと何を言っているのかを掴むのは難しいです。
どう行動して良いか分からないなんてこともあるので、
「どうしたらいいのか」
を出来るだけ具体的に伝えることが重要です。
保育士ふーみん
ではなく
「(おもちゃを渡して)おもちゃ箱にしまってね!」
と言うと伝わりやすいです!
伝えたいことを見える化する
しつけをするときに
「言葉で伝えること」が多いかと思います。
しかし、しつけによっては伝えたいことを言葉だけで伝えるよりも、言葉+見えるもの(絵や図、シール)を使って伝えるとより伝わりやすくなります。
保育士ふーみん
全部をやるのは難しいと思うので、 一部取り入れるなどをしてみるといいかもしれません!
覚え方にあった伝え方をする
子どもの物事の覚え方に合わせる伝え方が効果的だということについて説明していきます。
例えば、大人でも何かを褒められるととても嬉しくなって
「またやろうかな」という気持ちになることもあると思います。
特に子どもの場合は、
「こうしたらお母さんが褒めてくれた!」とか、
「お手伝いをしたらおこづかいがもらえた!」などの嬉しい経験をして「同じことをすればまた嬉しいことがおこる」と覚えていきます。
子どもの気持ちになってみれば、しつけをしている時は
「叱られない、むしろご褒美(嬉しいことが起きる)がもらえる」
ととても嬉しい時間になっていくと感じるです。
この行動をしたら嬉しいこと、楽しいこと(ポジティブな状況)が起こるという仕掛けをパパさんママさんが作り言葉掛けをしましょう。
具体例:自分でトイレに行けるようになって欲しい時
例えば、子どもはおもらしをしてしまった場合に、ママさんパパさんがすぐに片付けてくれて優しく
「次はきっと大丈夫だよ、早めに教えてね」
と励ましてくれたら、子どもの行動の変化として次もトイレに行こうと考え実行しようとします。
子どもにとって嬉しい出来事(ママさんの優しさや励まし)などがご褒美になってより行動を促進できるようになります。
保育士ふーみん
・行動を起こすことで、嫌なことから逃れられると理解できる様にする
この2つを考えて言葉掛けをしてみましょう!
「何でもできそう」自信を持てるようにする
しつけの際に必要なことについて説明していきます。
しつけをする上で大切なことは、まずは子ども自身が
「何かに取り組んでみて、できても、できなくても、自分は自分でいいんだ」
と自分自身に自信を持てる様に関わることです。
これは、パパさんママさんが言ったことを自分自身で考えて
「やってみよう」という気持ちになる第一歩の環境を作り上げることに繋がります。
自分への自尊感情や自己肯定感をある程度持っていることで
「〇〇してみようかな」「〇〇したいな」
という欲求が出てくるようになります。
しかし、反対に幼少期にお家の方が悲観的でマイナスな言葉掛けでしつけをすると、
「自分は何をやってもできない」
と行動を起こしても無駄だと思い、行動さえ起こせなくなってしまいます。
保育士ふーみん
言葉掛け1つをとってみても、子どもの育つ環境となりとても大事だということですね!
「やれば出来るかもしれない」 と思える様な関わりを日頃から持てる様にしていきましょう!
子どもを恐怖でコントロールしない
子どもを怖がらせて(脅して)しつけをすることはとても危険だということについて説明していきます。
よく大人がやってしまうのが
「〇〇をやらなければお菓子をあげないよ」
「いうことをお聞かないと置いていくよ」
などと意図してなくても脅すような言葉をかけてしつけをしてしまうことです。
そのような伝え方は避けて少しずつできている部分から褒めたり、
「うまくできる」
「もっと同じ行動をして成功させたい」
と子どもがプラスに捉えられるような穏やかな話し方で具体的に伝えましょう。
保育士ふーみん
しかし、お家の方を見本にする子どもは脅かすことが 「悪いことではない」と判断してしまうことにも繋がります。
難しいかもしれませんが、子どもだからと割り切らず、お子さまが友達にして欲しいコミュニケーション方法をパパさんママさんが見本となり実践すると素敵です!!
シーン別の具体的しつけ
続いてはシーン別の具体的なしつけについて説明していきます。
トイレの後に手を洗う
1回の排泄後手洗いで教えることを1つに絞り増やしていく
出来るだけ具体的に:
「(トイレが終わったタイミングで)手を洗おうね」と伝える
伝えたいことを見える化:
おうちの方が見本になって毎回見せて伝える
覚え方に合わせた伝え方:
できたら褒めできなかったら反応しない
自信をつけられるよう:
できたら褒める
コントロールしようとしない:
「できないと遊びの禁止」など×
嫌なことがあると叩いてしまう
してはいけないことを話の最後に1度確認する
出来るだけ具体的に:
お友達は叩きません
伝えたいことを見える化:
この場合はのちに絵本など(喧嘩の内容)を一緒に読む
覚え方に合わせた伝え方:
年齢によってわかる言葉を使う
自信をつけられるよう:
子ども自身ではなくやってしまった行動が悪いことを伝える
コントロールしようとしない:
「叩く子は家に入れません」など×
生活習慣のしつけ
まずはお父さまお母さまがしっかり話し合い、家でのルールを決め叱る場合は必ず理由に一貫性を持つようにしましょう。
親の感情で叱る場合もあれば叱らないこともあると、何が正しいのか子供は理解できなくなってしまいます。
また、決めたことは親も一緒に守ることもとても大切です。
親はしていないのに子どもにだけ要求したり、逆に親はしているのに子どもにだけダメと言っても納得できません。
常にお手本になることを意識しましょう。
まとめ
なかなか上手くいかなかったり、大人でも
「これでいいのかな」
と不安になってしまうことの多いしつけの方法です。
親子としてそれぞれを尊重しつつ、しつけを身につけられるような素敵な関係づくりにお力添えできますと幸いです。