ぽち
ミネラルが体にいいと聞いたから毎日のご飯にとりいれたいんだ。でも、そもそもミネラルってなにワン? 体になんでいいのかもよくわからないワン。
私たちの体に必要なミネラルは16種類もあるよ。まずはミネラルがどんなものか教えるね。
野菜ソムリエ もも
ミネラルは、健康のためには必須の栄養素であり、体に良い印象がありますよね。
でも「そもそもミネラルって何?」
「ミネラルを摂取するにはどんな食事をとればよいの?」
と思う方も多いのではないでしょうか?
この記事では、ミネラルの効果や働き、それらを多く含む食べ物を図を用いてご紹介します。
目次
ミネラルとは?
ミネラルとは、5大栄養素の一つで、体の機能・調節を行う栄養素です。
- 5大栄養素は、体の機能を調整するビタミンとミネラルを加えたものです。
ビタミンとミネラルは、3大栄養素の代謝を助けます。
ミネラル (mineral) という言葉は、mine (鉱山・鉱石など) に由来しています。
地球上に存在する118種類の元素のうち、水素 (H) 、炭素 (C) 、窒素 (N) 、酸素 (O) のように、たんぱく質・脂質・炭水化物の主要構成成分になっているものを除いた114種類の元素をミネラルと呼びます。
栄養学では「無機質」とほぼ同意で使われています。
ミネラルは、それぞれに働きが異なり、お互いにバランスをとりながら働いています。
ただし、体内で合成することができないため、食物から摂取する必要があります。日々の食事で過不足がないように心がけるとよいですね。
この記事では、毎日を健康に過ごすために必要な4つのミネラルをとりあげます。
とりあげるのは、生活習慣病予防に役立つとされているカルシウム・マグネシウム・カルシウムと、貧血や集中力の低下などを予防する鉄分です。
各ミネラルの働きと、多くふくまれる食品
骨の健康にはカルシウム
カルシウムは、骨や歯の成分となるミネラルです。また、心臓や筋肉が正常に収縮するのを保つ働きもあります。
血圧を下げたり、酵素の活性化にも役立ち、全身で働く大事なミネラルです。
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骨や歯の健康に大きく影響します。不足すると、骨粗しょう症や骨軟化症になることもあります。
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カルシウムには、神経の興奮を抑制する役割があり、興奮や緊張の緩和をしてくれるからです。不足すると神経過敏になってしまいます。子供がイライラするのは「カルシウム不足だ」といわれる理由です。
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心血管疾患,高血圧,糖尿病などの生活習慣病の予防にも関わっています。カルシウム不足が続くと、カルシウムが溶け出し、余分なカルシウムが血管などにくっつくと動脈硬化や高血圧になることがあります。また、インスリンが正常に分泌されず、血糖値が高くなり、糖尿病の発生にも繋がります。
カルシウムを多く含む食品
乳製品(牛乳・チーズ)をイメージする方が多いのではないでしょうか。
他にも、海藻類(骨ごと食べられる小魚・ひじき・煮干し)・野菜(特に小松菜などの青菜)・大豆製品(納豆・豆腐)に多く含まれます。
昆布 | ひじき | イワシ | しらす干し |
ほうれん草 | 小松菜 | 納豆 | 油揚げ |
注意
過剰に取ると、他の無機質の吸収を阻害したり、便秘になったりします。取りすぎにご注意を!全身の健康を保つにはマグネシウム
マグネシウムも、カルシウムと同じく骨の形成に関わるミネラルです。
骨の形成の他にも、筋肉の収縮・体温や血圧の調節・神経伝達やホルモンの分泌などの働きにも関わりがあります。
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リンやカルシウムとともに、骨を形成する機能をもっています。不足すると、骨粗鬆症になることがあります。
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血流の促進、血圧の調節に関わっています。不足すると血流量や血圧の低下により、脳の活動が低下します。それにより集中力や学習能力の低下につながります。また、慢性的な不足が続くと、高血圧・心筋梗塞・動脈硬化などの循環器疾患などに陥りやすくなります。
マグネシウムを多く含む食品
海藻類・種実類・豆類・穀類・野菜などに多く含まれます。
あおさ
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青のり | 干しエビ | しらす干し |
五穀 | 発芽玄米 | きな粉 | 油揚げ |
塩分のとりすぎ解消にはカリウム
カリウムは、体内にある余分な水分の排出、筋肉の収縮に関わるミネラルです。
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ナトリウムを体外に出しやすくする作用があり、塩分のとりすぎを防ぎます。現代の食生活では、ナトリウムを過剰にとる傾向にあります。日本人に多い高血圧・脳卒中・胃がんは、塩分の多い食事が原因の一つであるため、カリウムは積極的にとるようにしましょう。カリウム摂取により、血圧低下や脳卒中予防などにつながることが、研究によって示唆されています。
カリウムを多く含む食品
海藻類・魚介類・肉類・野菜・果物・豆類・イモ類など様々な食品に含まれます。
きざみ昆布 | ひじき | めかじき | 生ハム |
蒸し大豆 | 納豆 | 切り干し大根 | さつまいも |
調理のポイント
煮る場合は、カリウムが煮汁に溶け出してしまうので、汁ごと食べられるスープなどがおすすめです。もしくは生で食べられるサラダや、蒸し料理などであれば、失われる栄養分が少なくてすみます。全身に酸素を運ぶのに役立つ鉄
鉄は、赤血球中のヘモグロビンをつくるミネラルです。
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赤血球中のヘモグロビン(血液の赤色の元)をつくるミネラルです。体の内の鉄は、ヘモグロビンと結合して酸素を全身の細胞に運びます。酸素はエネルギーを生み出す元になるので、鉄が不足すると、酸素が全身に行き渡らなくなります。それにより、鉄欠乏性貧血、集中力の低下、免疫力の低下、めまいや立ちくらみなどが起きることがあります。
鉄を多く含む食品
食品に含まれる鉄は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」にわけられます。違いは吸収力で、ヘム鉄は非ヘム鉄の5倍も高いです。
非ヘム鉄を食べる場合は、お肉や魚肉を一緒にとると、非ヘム鉄の吸収力がアップします。
ヘム鉄は動物性食品の、レバーや赤身の肉、貝類(しじみ・あさりなど)、魚類(イワシ・カツオなど)に多く含まれます。
非ヘム鉄は豆類(大豆・枝豆・そら豆など)や緑黄色野菜(ほうれん草や小松菜など)に多く含まれます。
レバー | 牛ヒレ肉 | イワシ | アサリ |
ほうれん草 | 春菊
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枝豆 | 豆乳 |
豆知識
食事以外に鉄をとるには、南部鉄器の「鉄玉子」や「鉄瓶」、「鉄鍋」がおすすめです。鉄玉子は煮物やお湯を沸かす際にお鍋に入れておくだけ。鉄瓶や鉄瓶はお湯や煮汁を沸かすだけで、鉄分が溶け出します。気軽に鉄分をとりたい方にはおすすめです。まとめ
ぽち
ミネラルの種類と役割を知れてスッキリしたワン。野菜もお肉もお魚も、色々バランスよく食べるようにしてみるワン。
栄養が偏らないよう、いろんな食材を使って料理をしてみてね。
野菜ソムリエ もも